皇族数確保、議長草案の概要判明 有識者会議2案を「妥当」
安定的な皇位継承に向けた皇族数確保策を巡り、衆参正副議長が近く与野党に提示する「立法府の総意」の草案の概要が判明した。政府の有識者会議が示した①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持②旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする――の2案について、いずれも「基本的に妥当」とする方針。複数の関係者が28日、明らかにした。
衆参正副議長の4者は27日、衆院議長公邸で会談。森英介衆院議長(自民党)が石井啓一副議長(中道改革連合)、参院の関口昌一議長(自民)、福山哲郎副議長(立憲民主党)に草案を提示した。4者は来週にも改めて会談し、とりまとめたい考え。その後、各党会派が参加する皇族数確保に関する全体会議で提示する。
草案では①②について、具体的な制度設計を政府側に促す。①に関して、現行の皇室典範では結婚後に皇族の身分を離れるとされている。全体会議では女性皇族が従来、この制度を前提に人生を過ごしてきたことを考慮すべきだとの意見があり、草案では女性皇族が身分保持を続けるか否かを選択できるとする方針だ。
結婚した女性皇族の夫や子への身分付与については、典範改正案を国会審議する際の付帯決議に「適時適切な措置を取る」ことを盛り込むと提案する方向で調整する。自民は身分付与に反対しているが、中道は典範改正案の付則に検討条項として盛り込むことを求めており、双方に配慮したとみられる。ただ、今後の与野党の反応次第では再調整もあり得る。
②について、草案では1947年に皇籍を離脱した旧11宮家出身の男系男子が養子として皇室入りする案の制度設計を求める。立憲は「極めて慎重な検討が必要」と主張しており、慎重な制度設計の必要性も明記する方針。養子を迎える皇族の範囲なども例示する。
また、養子縁組については必要があれば「一定年数ごと」の見直しも盛り込むことを検討している。条文化の過程で「一定年数」を明示すべきだとの意見が出ることも想定され、4者で調整を続ける。【高橋祐貴】
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