「想定外の爆発だった」イオン社長が謝罪 今なお3人が安否不明

2026/07/29 18:34 

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 「深く、深く、おわび申し上げます。このような爆発が起こることを我々は想定してこなかった。今回が初めてだ」

 「イオンモール熊本」(熊本県嘉島町)の爆発事故を受け、イオンの吉田昭夫社長らは29日午後、熊本市内で記者会見し、繰り返し頭を下げた。

 現場では2005年の開業時から、飲食店や空調設備などにLPガスを使っているという。吉田社長は爆発の原因について「ガス爆発の可能性が高いと言われているが、確定していない」と述べるにとどまった。

 建物の南側中央付近で起きたとされる爆発で、テナントの従業員3人が死亡。外壁が吹き飛ばされるなどし、がれきが一帯に散らばった。近くの県道を走行中だった車のドライブレコーダー映像には、爆発の瞬間が克明に記録されていた。

 ◇「間一髪だった」

 「バーン」。毎日新聞が確認した映像によると、地震から1時間あまりたった28日午後5時45分ごろ、右斜め前方のイオンから、ごう音とともに大量のがれきと白煙が一気に噴き出した。「うわ、やば」。ブレーキを踏んだ男性運転手の声も収録されている。

 この爆発には、熊本市の運送会社「南九州福山通運熊本支店」の4トントラックが巻き込まれた。爆風が直撃したトラックは運転席側の窓ガラスが割れて散乱。がれきがアルミ製のコンテナを突き破り、針金が床を貫通していた。

 運転手は頭部から出血し、首も捻挫。熊本市内の病院で手当てを受け、その日のうちに退院できたという。

 取材に応じた支店長の上杉正浩さん(63)は、ゆがんだ車体や曲がった金属片を目の当たりにした。

 「すさまじい衝撃だったのだろう。運転席にまでがれきが入り込み、よく助かったなと信じられない気持ちだが、間一髪だった」

 イオンの発表によると、地震後のイオンモール内では約3000人の利用客を屋外に退避させ、約30分で完了した。その後、当日勤務していた1300~1500人の従業員らも避難したという。

 1階の雑貨店では、店にいた従業員2人が利用客を避難させた。店を運営する50代の会社役員は「従業員には、危ないので店に戻らなくていい」と指示したという。爆発はその後に起きたとされ、この役員は「店に戻っていたら被害に遭っていたかもしれない」と振り返る。

 イオンでは地震などでの避難後は館内に戻らないことがルールになっており、吉田社長は「亡くなった方たちがなぜ、館内にいたのかは認識していない」と説明。「戻っていいとのアナウンスをしたのか」との記者からの質問には「明確に否定する」と答えた。

 ◇「短文でもいいから返事が…」

 建物内で安否不明となっているのは29日午後時点で3人。現場では重機を使っての捜索が続いている。

 熊本市中央区の会社員男性(48)は、2階のアパレル店で働く30代の知人女性と連絡が取れていない。LINE(ライン)で何度もメッセージを送っているが、既読がつかないという。男性は「無事でいてほしい。短文でもいいから返事があれば」と祈る。

 吉田社長は「崩れた建物を見て非常に衝撃を受けた。きちんと対策をし、お客様を迎えるのが我々の使命。まずは人命救助、そして同じことを起こさない」と硬い表情を崩さなかった。【栗栖由喜、久野洋、志村一也】

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