送迎バス5歳熱中症死から5年 子供「置き去り」今も後絶たず

2026/07/29 19:44 

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 福岡県中間市の双葉保育園で2021年7月、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5歳)が送迎バスに置き去りにされ、熱中症で死亡した事件から29日で5年となった。

 園の駐車場に設けられた献花台の前では、朝から手を合わせる近隣住民らの姿があった。

 中間市などでの事件を機に国は23年、送迎バスへの置き去りを防止する安全装置の設置を義務づけたが、装置の不適切な使用が原因とみられる置き去りは後を絶たない。

 ◇「暑かったろうな」と悲しみ新たに

 29日朝、市役所前でこの日が冬生ちゃんの命日であることを知らせるポスターを見かけて園を訪れた中間市の中越恵美子さん(68)は「暑かったろう、苦しかったろうなあ。将来の夢がいっぱいあっただろうに」と声を詰まらせた。

 事件を機に市民団体「子供が安心安全な社会を目指す会」をつくった同県直方市の保育士の女性(48)らは、仲間と折った千羽鶴と花をささげた。

 冬生ちゃんと同じ年の男の子がいるという女性は「安らかに眠ってね。生まれ変わったら天寿を全うしてね」と祈り、「国を挙げて再発防止に必要な対策を取ってほしい」と語った。

 ◇なくならない「置き去り」事案

 保育園や幼稚園などの送迎バスには事件後、置き去りを防止する安全装置の設置が義務づけられた。しかし、その後も置き去りは相次ぐ。

 岐阜県大垣市の認定こども園では25年9月、2歳の園児が約1時間、バスに置き去りにされ、26年6月には大分県の特別支援学校で児童1人が約50分間、スクールバスに取り残された。どちらのケースも運転手が車内を確認せず、リモコンで安全装置の警報を解除していた。

 文部科学省は乗降時の所在確認や降車後の車内見回り、安全装置の適切な使用など再発防止の徹底を都道府県に求めている。【谷由美子、反田昌平、取違剛】

毎日新聞

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