出演者から性被害、異動希望に応じず NHKが対応不備認める

2026/08/05 18:51 

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 NHKは5日、記者会見を開き、職員が番組出演者から性被害を受ける事案があったと発表した。職員は被害後に体調不良となって休職し、別の職場への復帰を望んだが、現職での復帰が原則だとして聞き入れられず、希望する異動の実現まで約3年かかったという。NHKは人権問題への対応が不十分であったと認めた。

 同局によると、昨年4月、職員から労働組合を通じて、「番組出演者からの性被害により体調を崩して休職し、フラッシュバックなどもあるため、所属部局以外での復職を希望したが聞き入れられなかった」などの申し出がNHKの上層部に伝えられた。

 ◇調査検討委「前例踏襲の対応」

 NHKはこれを受け、同年5月、弁護士など外部の識者3人からなる調査検討委員会を設置。同委は約1年にわたり、関係者35人からヒアリングを実施。計34回の会合を開き、今年5月に報告書を提出した。同委は「被害が深刻なものであったにもかかわらず、例外的な対応を認めると他の休職者などへの対応に影響が広がると懸念し、前例踏襲の対応に終始した」と問題点を指摘した。

 NHKは個人の特定につながるとして、番組名や被害者の性別などは公表していない。加害者の出演者に対しては、被害者との接触を避けるような対応をしたという。加害者は調査に対し、「飲酒していたため記憶がないが、事実であったのならば申し訳ないことをしてしまった」と話しているという。該当の番組はすでに終了している。

 NHKの井上樹彦会長は「被害が発生したことは痛恨であり、さらにその後のNHKの対応により、復職まで時間を要するなど、キャリアに大きな影響を与えたことを重く受け止めている。NHKを代表して、当時の対応の不適切さを心よりおわび申し上げます」とのコメントを出した。【加藤結花】

毎日新聞

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