高市政権、消費減税を閣議決定 財源示さぬまま「見切り発車」

2026/08/05 16:12 

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 政府は5日、飲食料品への消費税率を引き下げる基本方針を閣議決定した。2027年4月から2年限定で、現行の8%(軽減税率)から1%にする。27年6月以降は、残る1%分の税収相当額を中低所得者向けの現金給付に回し、消費税率を「実質ゼロ」とする。1989年4月の導入以来、消費税を減税するのは初めて。

 基本方針は、所得に連動した新たな給付制度を、働く中低所得者を対象に29年度から導入することも定めた。政府は消費減税を、この制度を本格導入するまでの「つなぎ」措置と位置づけている。

 高市早苗首相(自民党総裁)は、2月の衆院選で消費減税を公約に掲げ、自民党に圧勝をもたらした。選挙後、超党派の「社会保障国民会議」で消費減税に関して意見をとりまとめるよう求めたが、政府・与党の結論ありきの姿勢に野党が反発して頓挫した。

 高市首相は7月30日に消費税率を実質ゼロにする方針を表明し、自民党に対して党内手続きを進めるよう指示。ベテラン議員らが反対したが、党の最高意思決定機関である総務会で5日に了承された。

 消費税は医療や介護など社会保障の重要財源になっており、今回の減税により年約5兆円の穴が開く。高市首相は代替財源について「赤字国債に頼らず確保する」と明言しているが、閣議決定の時点で具体策は示していない。

 農家や外食産業など、消費減税で経営に打撃を受ける事業者への支援策も決まっていない。多くの課題を積み残したままの「見切り発車」となる。

 自民党税制調査会は、8月後半から消費減税の実施に向け制度の詳細を詰め、9月中に与党の税制改正大綱を決定する。これを受け、政府は消費減税に必要な関連法案を策定し、秋の臨時国会に提出する方針。【妹尾直道】

毎日新聞

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