「こんな時こそ」2年続けて被災 熊本の集落、日常願い地蔵祭り

2026/09/02 18:44 

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 熊本地震で震度7を観測した氷川町の西網道(あみどう)地区では、子供たちの無病息災を祈る地蔵祭りが今夏も開かれた。被害の爪痕が残る被災地に、住民たちの笑顔の輪が広がった。

 8月24日、果物やまんじゅうなどが供えられた地蔵の前で、子供たちが手を合わせた。お参りした町立竜北西部小6年の松山成美さん(12)は「毎年同じだから安心できる。早くいつもの日常に戻れるように」と地蔵に託した。住民たちが地蔵の前に集まり、会話に花を咲かせる。

 自治会評議員の東裕二(ひがしゆうじ)さん(65)によると、祭りが始まった時期は不明だが、江戸時代ごろから続いていると伝わる。毎年8月24日、公民館近くにある地蔵に供え物をし、子供たちがお参りをしている。

 西網道地区は2025年8月の水害で、住宅が床上浸水したり農地が水につかったりする被害を受けた。

 7月28日の地震でも一部の建物が倒壊し、水田に水を送る設備が故障。石造りの地蔵にも、ひびが入ったという。一時は「祭りを中止しては」といった声も上がったが「こんな時こそ続けることが大事では」との思いから、今年も実施にこぎ着けた。

 2度の災害を乗り越え、営まれた地域の祭り。東さんは「田舎の小さな祭りだが、住民の良い気分転換になる。2年続けて被災し、気持ちが落ち込みがちになるが、少しでも希望を持つきっかけになれば」と願った。【添谷尚希】

毎日新聞

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