ぬいぐるみ窃盗罪の被告を逆転で保釈 最高裁、地裁判断「違法」

2026/09/02 19:27 

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 ぬいぐるみを盗んだとして窃盗罪で起訴された被告の保釈請求について、最高裁第2小法廷(高須順一裁判長)は8月31日付で保釈を認めなかった名古屋地裁決定を取り消し、逆転で保釈を認める決定を出した。地裁決定は「罪証隠滅に及ぶ恐れ」の理由を実質的に示しておらず「違法」と判断した。裁判官4人全員一致の意見。最高裁が保釈に関する判断を職権で取り消すのは珍しい。

 ◇最高裁「正義に反する」

 被告は今年2月、愛知県内の店舗での窃盗罪で名古屋地裁一宮支部に起訴され、4月には岐阜県内でぬいぐるみ10点を盗んだとして追起訴された。岐阜県の事件で勾留が続き、弁護人は窃盗の事実関係を争わないとして保釈を請求した。

 一宮支部は8月、保釈を許可したが、検察側の準抗告を受けた地裁は公判で起訴内容の認否が終わっていないことを理由に「被告が共犯者と通謀して罪証を隠滅する恐れは否定できない」と取り消した。被告側がこれを不服として特別抗告した。

 保釈請求を却下するには具体的な理由が必要とされるが、小法廷は地裁の決定は「形式的だ」と批判。逃亡の恐れが高い理由も示していないことも踏まえ、地裁決定を取り消さなければ著しく正義に反すると結論付けた。

 保釈を巡っては、化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の冤罪(えんざい)事件で、保釈が認められなかった元顧問が被告の立場のまま亡くなり、最高裁は今年1月に全国の刑事裁判官約70人を集めた研究会を開催。「罪証隠滅の恐れ」をどう判断していくかなどを議論した。【安元久美子】

毎日新聞

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