ネパール土石流、地球温暖化で被害拡大したか 国際研究チーム

2026/09/18 18:08 

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 ネパールと中国の国境付近で8月に発生した大規模な土石流と洪水について、国際研究チーム「ワールド・ウエザー・アトリビューション(WWA)」は17日、地球温暖化が災害の発生リスクや被害を拡大させた可能性が高いとする分析結果を公表した。

 WWAは、人為的な温暖化がなかったと想定した場合の気候をコンピューター上で再現し、現実の気候と比較する「イベント・アトリビューション(要因分析)」という手法を用いて、個々の異常気象と気候変動の関連を調べている。

 今回の土石流の起点について中国当局は、ネパール側の標高約5200メートル地点と説明。山の斜面から氷河が岩盤とともに崩落する「岩氷雪崩」だったとしている。

 研究チームによると、崩壊現場付近の地盤は、2015年に死者約9000人を出したネパール大地震でもともと弱体化していた。それに加えて、永久凍土の融解▽氷河の後退▽降雪が降雨に変化――など、温暖化がもたらす複数の要因が斜面をより不安定化させた可能性があるという。

 この地域では近年気温上昇が顕著で、気温がセ氏0度まで下がる高度「ゼロ度線」は10年あたり約100メートルのペースで上昇しているという。直近の1年間は異例の高温が続き、雪や氷の融解がさらに進んだ。特に今年7~8月は平年を大きく上回る高温に見舞われ、雪の代わりに雨が降る割合も増えていたという。

 研究チームは「気候変動がなければ今回の斜面崩壊が起きなかったと断定することはできない」としたうえで「温室効果ガスによる急速な温暖化が、ヒマラヤ地域で同様の大規模災害の発生確率や深刻度を高めている」との見方を示した。【大野友嘉子、垂水友里香】

毎日新聞

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