神戸の宮代大聖が古巣に感謝の2得点 「戻ってこられて幸せ」 J1

2025/06/21 23:20 

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 ◇〇ヴィッセル神戸2―1川崎フロンターレ●(21日・U等々力)

 ゴールを決めても喜びが少し控えめだったのは、古巣への配慮だったのだろうか。

 神戸のFW宮代大聖が、かつてのホームで2ゴールを決め、上位争いを制する立役者になった。

 先に主導権を握ったのは川崎だった。前半6分、川崎のキャプテンマークを巻いたMF脇坂泰斗が先制ゴールを挙げた。

 川崎ユースの先輩でもある脇坂の活躍に、宮代もスイッチが入ったか。わずか4分後だった。

 味方のロングスローから始まったボールをゴール前で受け、足元で落ち着かせて体を反転させ、ボレーでネットを揺らした。「後ろ向きだったが、冷静に持っていけた」と傾いた流れを取り戻した。

 これで終わらない。同点のまま迎えた後半7分、「エリキはいつも自分の動きを見てくれる。信じて走り出した」と信頼する味方からの絶妙な縦パスを受け、またもうまく体を反転させて右足を振り抜いた。

 川崎から神戸に移籍して2年目。初めて川崎のホームのピッチに立った。名前を呼ばれると、川崎サポーターからも拍手が湧いた。

 「(川崎の)相手チームだが、(等々力に)戻ってこられて、プレーできたことが幸せ」。試合後の言葉に、力がこもった。

 前年王者の神戸は、3連勝で3位に浮上した。吉田孝行監督が「ゴール前の質、そこに持っていくプレーと闘争心を持っている」と信頼を寄せる点取り屋の活躍で、3連覇へと前進している。【川村咲平】

毎日新聞

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