「オスプレイ来るな」 佐賀空港への配備巡り反対集会 デモ行進も

2025/06/21 19:29 

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 陸上自衛隊輸送機V22オスプレイの佐賀空港(佐賀市)への配備開始が7月に迫る中、配備計画に反対する市民団体が21日、空港近くで集会を開いた。佐賀県内外から約620人が集まり「オスプレイ来るな」と声を上げ、建設中の佐賀駐屯地(仮称)前をデモ行進した。

 市民団体「オスプレイ裁判支援市民の会」が主催。共同代表で佐賀大の吉岡剛彦教授(52)=法哲学=は「佐賀空港を利用する中国人観光客が増える中、敵対心をむき出しにしたオスプレイを見せつけるのは賢明ではない」とあいさつ。駐屯地工事差し止めを求める訴訟を起こしている地元のノリ漁師、古賀初次さん(76)は「地権者を金で釣り、欠陥機オスプレイまで持ってくるのは耐えられない。駐屯地が開設されるこれからが本当の闘い」と力を込めた。

 参加者は「佐賀空港の軍事化と、軍用航空機の一切の配備に反対」との集会アピールを採択し、「オスプレイNO!」のプラカードを掲げた。往復約3・5キロを歩き、工事が進む駐屯地のゲート前でも拳を上げた。

 佐賀へのオスプレイ配備は、台湾有事などを念頭に南西諸島の防衛力を強化する「南西シフト」の一環で、相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県)などに所在する「水陸機動団」の輸送などを担う。防衛省は佐賀駐屯地を7月9日に開設し、木更津駐屯地(千葉県木更津市)に暫定配備中の17機を8月中旬にかけ順次移駐する予定。【成松秋穂、西貴晴】

毎日新聞

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