PL学園軟式野球部、府大会に3年ぶり単独出場へ 導いた主将の執念
25日開幕の全国高校軟式野球選手権大阪大会にPL学園高(大阪府富田林市)が3年ぶりに単独チームとして出場する。大阪勢として唯一、2001年に全国選手権を制覇した強豪だが、最近は生徒数の減少で部員が集まらず他校と連合チームを組んで大会に臨んできた。単独チーム結成には、昨年から1人で活動してきた主将のある思いがあった。
◇硬式諦め、監督と二人三脚で積んだ努力
部員を集めたのは主将の川村得選手(3年)だ。入学後は硬式野球部に所属したが、部は2016年の休部以降は府高野連に加盟していないため、硬式での試合経験はない。
1人で練習を重ねていた2年前の秋、軟式の先輩3人(当時2年)から誘われ一緒に練習するように。3人が引退した昨秋、軟式の連合チームの練習試合に参加するなどし、今年2月、硬式を諦めて軟式部員になった。
部員1人になった後は、右田貫(とおる)監督(25)とキャッチボールやノックなど1対1で練習を重ねてきた。
◇解答用紙に書いた「先生を監督に」
右田監督は、連合チームではコーチの立場。監督に恩返しができないかと考えていた川村主将は、昨年度の3学期の保健体育の試験の自由記述欄に「右田先生を(単独チームの)監督にしたい」と書き込んだ。それを見た軟式野球部前監督で保健体育の斉藤大仁教諭(64)が他の教職員らに相談し、ユニホームを卒業生から借りるなどして単独チーム結成に動き始めた。
硬式野球部がかつて甲子園を沸かせたPL学園だが、現在の全生徒数は39人。男子は15人しかおらず、他部に所属する生徒もいる。
それでも川村主将は全校生徒が集まる今春の入園式で「協力してくれませんか」とアピール。考えに賛同した男子生徒10人が選手として、女子生徒3人がマネジャーとして集った。3年の塩飽(しわく)艇(てい)投手はバスケ部、1年の山下慧将左翼手はゴルフ部との掛け持ちだ。右田監督は「(単独チームでの出場の)可能性は低いと思っていた」と川村主将の頑張りに感謝する。
◇ルール学習から始まったチーム作り
練習は5月の大型連休明けにスタート。当初は他の部活動との兼ね合いで全員が集まるのは週1回だったが、6月から週2回に。今月半ばからは毎日と練習量を増やしてきた。
ただ大半は野球の初心者だ。「最初はグラブの出し方から。座学でルールを教え、翌日にグラウンドで動きを確認しているが、向上心と学ぶ姿勢には驚かされる」と右田監督。大半が寮生活のためチームワークは抜群で、夜の素振りも欠かさない。20、21の両日にあった初の練習試合は敗れたものの、選手たちは安打も放ち、元気な声を最後まで響かせていた。美術部にも所属する谷口結遊撃手(3年)は「展覧会に提出した作品は練習後に寮で仕上げた。両立はきついが、みんなでチームをつくれるのが楽しい」と話す。
27日の1回戦で今宮工科高と対戦する。川村主将は「本当にありがたい。これまでノックを受けるのは自分だけだったが、今はいろんなポジションから声が聞こえるので楽しい」と試合を心待ちにする。右田監督も「まずはみんなで楽しく。そして『この選択が間違っていなかった』と思ってもらえれば」と話す。【中田博維】
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