連覇のソフトバンク 栗原陵矢が勝ち越しの一打 「みんなで勝ちを」

2025/09/27 21:26 

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 ◇西武―ソフトバンク(27日・ベルーナドーム)

 「優勝するぞ、ホークス」

 試合開始と同時に、右翼席後方に陣取ったソフトバンクファンから大声援が飛んだ。

 選手が応えたのは、同点で迎えた五回。今季ブレークし、チームを支えてきた9番の野村勇が安打で出ると、後続が続いて1死一、二塁となった。

 好機で打席に入ったのは5試合連続安打中の栗原陵矢。「このチャンスを絶対に生かそう」と集中力を高め、西武先発・高橋光成の甘く入ったフォークを逃さずとらえた。フルスイングすると、打球は中堅フェンス直撃の適時二塁打に。2人を生還させ、勝ち越しに成功した。ファンやベンチは総立ちとなり、本人は塁上でガッツポーズを見せた。

 栗原は昨季大きく飛躍し、チームの4年ぶりの優勝に貢献した一人だ。今季も主力としての活躍が期待されたが、開幕前と夏にけがで1軍を離れた。チームが単独最下位に沈んだ時期や、夏場の追い上げのころに何もできないもどかしさを味わった。

 だが、8月下旬に1軍に復帰すると、9月は26日までの20試合で30安打。得点圏打率も4割7分4厘とうっぷんを晴らすかのような働きを見せている。「もっと早く貢献できていればよかったですが」と言うが、高い数字をマークし、中軸として打線をけん引する。

 連覇を目前に「みんなで何とか勝ちをつかめるように頑張る」と話していた栗原。完全復活した主力が言葉通りに最高の結果を出した。【林大樹】

毎日新聞

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