第５０回社会人野球日本選手権大会は２８日、大阪市の京セラドーム大阪で開幕する。２３日のプロ野球ドラフト会議では出場チームから８人が指名された。プロ入り前最後となる社会人の大舞台で、どんなプレーを見せるのか注目が集まる。

　出場３２チームのうち、都市対抗大会やＪＡＢＡ主要大会を制して好調な東海勢が１０チームを占めた。

　その一つである王子（愛知）は、クラブチーム「矢場とんブースターズ」から移籍して１年目の右腕・九谷瑠投手が、楽天から６位指名を受けた。

　最速１５０キロ超の速球と多彩な変化球が魅力で、都市対抗では橋戸賞（最優秀選手賞）を獲得するなど飛躍を遂げた。２０１５年の日本生命（大阪）以来、史上４チーム目の「夏秋連覇」を目指す王子をどこまで引っ張れるか。

　前回王者のトヨタ自動車（愛知）は、ヤクルトから４位指名を受けた増居翔太投手が先発の柱となる。

　前回大会で最高殊勲選手賞（ＭＶＰ）に選ばれた左腕で、１５０キロ近い直球にスライダーやスプリットなどの変化球を織り交ぜ、丁寧にコースを突く。チームは住友金属を抜く歴代単独最多８回目の優勝が懸かっており、働きが期待される。

　５大会ぶりに出場権をつかんだＨｏｎｄａ鈴鹿（三重）の右腕・田中大聖（やまと）投手はロッテから７位指名を受け、最速１５７キロを誇る。

　鷺宮製作所（東京）は、巨人から１位指名された最速１５２キロのエース左腕・竹丸和幸投手が軸となる。切れのある直球とチェンジアップが魅力で高い制球力を誇る好投手だ。

　前回大会準優勝のＨｏｎｄａ（東京）は、ＤｅＮＡから４位指名された５年目左腕・片山皓心（ひろみ）投手が先発として投手陣を引っ張る。

　地元の近畿勢では、ＮＴＴ西日本（大阪）が上位進出の有力候補に挙がる。しぶとい打線を引っ張る成瀬脩人選手は、ＤｅＮＡから５位指名を受けた内野の右打者。堅実な守備とシュアな打撃に注目だ。【村上正】

　◇出場チームのドラフト指名選手（指名順）

巨人１位　鷺宮製作所・竹丸和幸投手

ヤクルト４位　トヨタ自動車・増居翔太投手

ＤｅＮＡ４位　Ｈｏｎｄａ・片山皓心投手

ＤｅＮＡ５位　ＮＴＴ西日本・成瀬脩人内野手

ヤクルト６位　ＮＴＴ東日本・石井巧内野手

西武６位　四国銀行・川田悠慎外野手

楽天６位　王子・九谷瑠投手

ロッテ７位　Ｈｏｎｄａ鈴鹿・田中大聖投手