本塁打の後に畳みかけたヤマハ打線 「アグレッシブに」 日本選手権

2025/11/11 21:24 

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 ◇第50回社会人野球日本選手権準決勝(11日・京セラドーム大阪)

 ◇ヤマハ―NTT東日本

 畳みかけるように仕掛けて、相手をのみ込む。強力なヤマハ打線の「怖さ」を見せつけたのは、2点を追う五回1死一塁。相羽寛太が左中間に同点2ランをたたき込んだ直後だ。

 相羽の豪快な一発にドームの歓声とどよめきが収まらない中で、網谷圭将が打席に立った。初球の直球を力強く振り抜き、二塁への強烈な内野安打で出塁。森川凌も初球の速球を引っ張り、右翼線への二塁打で1死二、三塁と好機は広がった。

 続く大本拓海は、1ボールからのファーストストライクの速球にバットを出した。一ゴロの間に勝ち越しの走者が生還した。

 3人が打ったのは決して簡単ではない球だった。それでも相手投手に息つく暇を与えず一気に攻め立てる迫力十分の波状攻撃だった。

 ヤマハは伝統の攻撃力を持ち味に勝ち上がってきた。強力打線の神髄にあるのは、一人一人の「積極的」な姿勢だ。勝負どころと見るやどんどんバットを振って重圧をかける。

 Honda鈴鹿との準々決勝も一回に先頭からわずか2球で先制点を挙げて勢いに乗った。申原直樹監督が「アグレッシブに攻めていきたい」と掲げるヤマハの理想形が、秋の京セラドームで体現されている。【角田直哉】

毎日新聞

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