NTT東日本の頼れる主将・向山、先制犠飛で存在感 日本選手権

2025/11/11 21:36 

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 ◇第50回社会人野球日本選手権準決勝(11日・京セラドーム大阪)

 ◇ヤマハ―NTT東日本

 NTT東日本は試合の入りが極めて重要だった。相手のヤマハは今大会、これまでの3試合でいずれも一回に先制してきた。強打で勝ち上がってきた相手を、いきなり勢いづかせたくはなかった。

 一回の守りは落ち着いていた。先発右腕・堀誠は2番打者に安打を許したものの、後続を断って無失点に抑えてリズムを作った。すると、その裏の攻撃で好機が訪れた。

 相手先発の右腕・梅田健太郎の不安定な立ち上がりにつけ込み、四死球と犠打で1死二、三塁のチャンスを作った。ここで主将の4番・向山基生が右打席に入った。

 1ボールからやや高めの直球を強引に引っ張ることなく、右方向へ打ち返した。打球は右翼へ高々と上がり、先制の犠飛に。向山はぎゅっと拳を握った。

 さらに、この回は相手の失策で追加点も奪い、無安打で2点を先行した。

 入社7年目の向山は社会人を代表するスラッガーであり、長くチームの中軸を担う。この日の序盤も試合の流れを読みながら打席に入り、自らの役割をきっちりと果たした。

 北道貢監督も「(向山は)いるといないで全然違う」と全幅の信頼を寄せる。頼りになる主将を中心に、今年の都市対抗4強の強豪に立ち向かった。【村上正】

毎日新聞

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