NHK次期会長、「受ける人いるのか」 経営委員長が言及

2025/11/11 22:47 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 NHK経営委員会の古賀信行委員長(野村ホールディングス元会長)は11日、NHKの次期会長を選ぶ同委の指名部会開催後、記者団の取材に応じた。2023年10月の受信料値下げなどの影響で「NHK(の経営)は明らかに厳しい状況で、課題山積。(会長職を)受ける人いるんだろうかと正直思う」と述べた。

 NHK会長は、放送法に基づき、最高意思決定機関の経営委が選任。23年1月に就任した稲葉延雄会長の3年間の任期が来年1月下旬で切れるため、同委は今年7月から指名部会を設置して議論している。

 NHKは23年10月に過去最大となる受信料の1割値下げを実施。受信料支払率は全国的に低下傾向で、今年6月発表の24年度決算で2年連続の赤字となった。NHKは支出削減を進めて27年度の収支均衡を図るが、古賀委員長はこれらのことを踏まえて「値下げして収支均衡すると言っている。これだけ物価高騰している中で回していく算段をつけなくてはいけないが、簡単にぱっと解が見つかる話と思えない」と指摘。その上で「一般的に言っても、そんなに誰もがやりたいって話じゃない」と語った。稲葉氏は5月に初期の肺がんを公表。その後、会長職の続投の意向については言及していない。【井上知大】

毎日新聞

経済

経済一覧>