選手村は「プラダ」の土地に ミラノ五輪、大会後は学生寮に転用

2026/02/04 18:40 

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 6日(日本時間7日)に開幕するミラノ・コルティナ冬季オリンピックは、四つの競技会場群(クラスター)に分かれる広域開催が特徴だ。選手が滞在する選手村もミラノ、コルティナダンペッツォなど計6カ所に設置されている。

 ミラノの選手村は大規模な都市再生プロジェクトの一環として整備された。その再開発にはイタリアの高級ブランド「プラダ」が関わっている。

 ◇鉄道操車場を再開発

 ミラノの選手村は3日、報道陣に公開された。ジムでは各国の選手がトレーニングに汗を流し、食堂にはピザやパスタはもちろん、野菜も数多く並んでいた。

 村内を散策中だったフィギュアスケート女子シングルの坂本花織選手(シスメックス)は五輪マークの前で記念撮影に応じ、大会スポンサーのブースなどでレクリエーションを楽しんだ。全体がコンパクトな作りで、居住棟から食堂までも歩いてすぐ。日本選手団の伊東秀仁団長は「今のところ特に問題はない。部屋もきれいで過ごしやすい」と話した。

 ミラノの選手村があるのは、市南東部のポルタロマーナ鉄道操車場の跡地だ。街のシンボルでもある大聖堂からはトラムで15分ほど。交通の便も良い場所だが、約19万平方メートルに及ぶ広大な敷地は機能が失われ、廃虚同然となっていた。

 ミラノ市とイタリア国鉄による再開発プロジェクトの中核事業となったのが選手村の設置だ。コンペを経て、2020年にはミラノに本社を置くプラダなどが敷地を共同で買収。選手村やオフィスの建設などを含む都市再生計画を実行してきた。

 ◇「重要な遺産になる」

 21年の東京夏季五輪ではマンション群「晴海フラッグ」として再整備されたように、選手村は大会後、住宅として使用されるケースが多い。約1700床のベッドが用意されたミラノの選手村は、大会後、学生寮になる予定だ。

 当初から改修作業が最小限になるよう計画されているため、大会の数カ月後には学生の入居が始まるという。ジムなど選手村特有の施設も再利用される。

 大会組織委員会のジョバンニ・マラゴ会長は「五輪終了後もミラノの地域住民、そしてイタリア全体に貢献するだろう。学生寮への転用という例は、他の地域にとっても重要な遺産となるはずだ」と話す。持続可能性をテーマに掲げる今大会を振り返る際、選手村の未来も評価を左右しそうだ。【ミラノ玉井滉大】

毎日新聞

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