初回3失点・菊池 念願の日の丸背負ったマウンドでぼうぜん WBC
◇ワールド・ベースボール・クラシック 1次リーグ ○日本8―6韓国●(7日・東京ドーム)
プレーボールのコールから、わずか数分。日の丸を背負い、念願のWBCの先発マウンドに立った左腕・菊池雄星(エンゼルス)が直面したのは、厳しい現実だった。
直球は150キロ台中盤を記録するが、制球が思うように定まらない。先頭から3連打であっさり先制を許すと、2死一、二塁から6番・文保景にスライダーを左中間に運ばれ、さらに2点を失った。
「先制点は流れを左右する。ビッグイニングを作らせない。無駄な走者を出さず、長打を防ぐ」。先発への決意を語っていたが、思い通りにいかず、痛恨のマウンドとなった。
三回も走者を出したが、何とかゼロでしのぎ、3回3失点で降板。直後の三回裏の攻撃で、岩手・花巻東高の後輩、大谷翔平(ドジャース)が同点のソロ本塁打をたたき込むと、ベンチに戻った大谷に駆け寄って抱き合った。菊池としては、計4本塁打の強力打線に助けられる形となった。
高校時代から将来を嘱望されてきた。西武では9年間で73勝を積み重ね、2019年から昨季までは米大リーグで4球団を渡り歩き48勝。自分の置かれた場所や環境できっちり道を切り開き、居場所をつかんできた。
初めてのWBC日本代表ながら、経験豊かな34歳への井端弘和監督の信頼は厚く、現チームでは投手陣のリーダー役も担う。「間違いなく最初で最後」との覚悟を持つ今大会。勝ち進めば、再びその力が求められる機会は必ず来る。日本を代表する左腕が、やられたままで終わるはずがない。【角田直哉】
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