スノボ主将・45歳小栗大地が悲願のメダル ミラノ・パラ

2026/03/13 20:40 

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 青空の下、いつも通りの柔和な笑顔で銀メダルを掲げた。スノーボードチームの主将を務める45歳の小栗大地が意地を見せた。

 メダル候補だった小須田潤太のけがもあり、レース前、チームメートに声をかけられた。

 「(小栗)大地さんしかいない」

 「やるよ、やるよ」と即答した。

 2回滑走し、ベストタイムで争う形式。2回目を滑る前の時点で暫定3位だった。メダルの色をより良くするため、果敢に攻めた。トップにはわずかに及ばなかったが、順位を一つあげた。

 「チームでメダルを取る」

 日本のスノーボードチームが合言葉のように掲げてきた目標だ。個人競技だが、結束力は強く、互いのレベルアップを本気で願ってきた。

 遠征中は夜、部屋に集まっての作戦会議にいそしんだ。一人一人の練習動画を全員で見て、改善点を指摘し合った。

 その中で小栗は穏やかな性格で、いじられキャラだ。主将といっても言葉で引っ張るタイプではない。しかし、元木勇希コーチは「(小栗)大地さんは常に一定でいてくれる。チームにとって非常に大きい」と評す。

 プロスノーボーダーだった2013年、仕事中の作業事故で右脚を失った。真っ先に浮かんだのは、スノーボードのことだった。競技を諦める選択肢はなかった。義足で続けられると分かると「また初心者に戻ってスノーボードができる」と前向きに考えた。

 「チームとして、やっとメダルが取れた。最高です」。雪上を愛してやまない根っからのボーダーが悲願をかなえた。【コルティナダンペッツォ下河辺果歩】

毎日新聞

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