女性審判、ビデオ検証導入… 新たな時代感じさせた夏の甲子園

2026/08/22 15:09 

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 智弁和歌山の優勝で22日に幕を閉じた第108回全国高校野球選手権大会。女性審判の起用やビデオ検証など時代の変化、課題を反映した新たな取り組みが行われた。

 ◇「後に続く人がもっと」

 女性参加がより進んだ大会だった。

 大会史上初めて女性5人が審判委員を務め、開幕試合から登場した。

 埼玉県の中学教諭で2児の母でもある森田真紀さん(49)が二塁の塁審を務め、独特の緊張感が漂う中でも冷静に試合を裁いた。

 審判の成り手不足が課題となる中、女性審判は新たな担い手として期待される。開幕試合の後、森田さんは「後に続く人が、もっといい試合を作ってくれたら」と思いを語った。

 開会式では選手がいないチームで部員集めに奔走した東京都立三田高のマネジャー、山田優菜さん(3年)が入場行進の先導役を務めた。山田さんは大きな拍手に包まれながら堂々と行進し、「多くの人に野球の魅力を知ってもらいたい」と笑顔で話した。

 出場校の中でも女子部員がチームを支えていた。

 準優勝した健大高崎(群馬)はマネジャーを務める15人もの女子部員が在籍する。試合の記録付けやデータ分析など役割は多岐にわたり、チームの躍進に貢献した。

 ◇ビデオ検証が勝敗分けた試合も

 テクノロジーを駆使したビデオ検証は新たな時代を感じさせた。

 全48試合で計17回のビデオ検証が行われた。

 9イニングで両チーム1度ずつ、判定が覆ればさらに1度要求できるが、上限は2度。1度目が失敗に終われば、延長戦に入るまでは権利を行使できないため、その判断は慎重だった。

 ビデオ検証により判定が覆って、勝敗を分けた試合もあった。

 暑さ対策は試合開始を午前と午後に分ける2部制を拡大し、熱中症疑いの件数は減った。

 2024年大会から採用し、今大会は第10日まで2部制の時間帯で行った。

 さらに直近の過去3大会のデータから選手の熱中症疑いが発生しやすかった時間帯を避けるため、午前、午後2試合ずつから午前1試合、午後3試合を行う形に変更した。

 今大会は全48試合で選手の熱中症疑いは16件だった。前回大会は24件あり、8件の減少となった。

 ◇上位打線でDH起用も

 今春の選抜大会から採用された指名打者(DH)制の運用には変化が見られた。

 全49校のうち、初戦では8割超の40校が採用した。割合は選抜大会とほぼ変わらなかった。

 しかし、春夏の初戦の戦いを比較すると、春は約8割がDHの選手を6番以降の打順に置いたが、今夏は約4割と半減。9番で起用したチームはなく、上位打線でも起用された。

 大会本塁打数は前回大会から2本減って8本となった。

 高校野球では24年春から反発性能を抑えた新基準の金属バットが導入され模索が続いている。

 投手では横浜(神奈川)の織田翔希投手(3年)が春夏の甲子園大会を通じて最速の156キロをマークした。【村上正、深野麟之介】

毎日新聞

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