阪急阪神HDが宝塚歌劇団を株式会社化 劇団員死亡で組織運営見直し

2025/01/14 16:54 

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 阪急阪神ホールディングス(HD)は14日、宝塚歌劇団を株式会社化すると発表した。歌劇団では2023年に劇団員が死亡する問題が発生。遺族は上級生からのいじめやパワーハラスメントを主張しており、組織運営のあり方が問われていた。

 阪急阪神HDによると、新会社は兵庫県宝塚市に本店を置き、25年4月に設立する。阪急電鉄が100%出資し、7月をめどに公演の企画制作、出演に関する業務を移す。取締役の過半数を社外出身者とすることで透明性を高め、ガバナンス(企業統治)の利いた組織づくりを目指すという。

 阪急電鉄の事業部門である歌劇団は、ブランドイメージや利益で会社に貢献してきた。だが株式会社である阪神タイガースと違い、歌劇団は法人化されることはなく、内部に独自の理事会を設置。ほかの事業部門とは違うかたちで意思決定していた。そのため外部の目が届きにくく、23年に劇団員が死亡した問題では、劇団員たちに長時間労働を強いる環境が残っていたと問題視された。【小坂剛志】

毎日新聞

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