23、24日の日銀金融政策決定会合 「利上げか否かが焦点」と副総裁

2025/01/14 19:50 

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 日銀の氷見野良三副総裁は14日、横浜市内で講演後に記者会見し、23、24日に開く金融政策決定会合では「利上げするかどうかが議論の焦点になる」と述べた。利上げの判断材料となっている米国経済の動向については、20日に予定されるトランプ次期米大統領の就任演説後、金融市場の動向を見極める考えを示した。

 日銀は追加利上げを判断する際の重要な要素として、トランプ氏の経済政策の影響と、国内の賃上げ機運の高まりを挙げている。

 氷見野氏は講演で米国経済は堅調に推移しているとして、「就任演説で政策の大きな方向は示されるのではないか」と指摘。会見では、トランプ氏が演説でどういった政策に重きを置くかやスピード感、予期せぬ発表がないか注視する考えを示した。2025年春闘については「24年に匹敵する強い賃上げになるというのがメインシナリオ」と述べた。

 このため市場では、トランプ氏の就任演説後に金利急騰などの混乱がなければ、「1月に利上げする可能性が高いことを示唆する内容だった」(エコノミスト)と受け止める声が聞かれた。氷見野氏は利上げ判断では「全体を評価する」と明言を避けた。【浅川大樹】

毎日新聞

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