NYダウ4日続落、4万813ドルに 米関税懸念で半年ぶり安値

2025/03/14 09:24 

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 13日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続落し、前日比537・36ドル(1・30%)安の4万813・57ドルで取引を終えた。トランプ米政権が乱発する関税で世界経済の先行き懸念が強まった。ダウ平均は週明けから4日続落し、2024年9月以来、約半年ぶりの安値に落ち込んだ。

 13日の取引はダウ平均が続落して始まり、下げ幅を徐々に拡大して終値は節目の4万1000ドルを割り込んだ。トランプ氏が同日、欧州連合(EU)から輸入するワインなどに高率の関税を課す考えを表明し、「報復措置の応酬による貿易戦争で世界経済が混乱する」(証券アナリスト)との懸念が拡大。アップルが3%超安となり、アマゾンも2%超下げた。

 ダウ平均は週明け10日から4日連続の下落で、下げ幅は計2000ドル近くに達した。トランプ氏が9日放送のインタビューで、現在の米経済は「移行期」と説明し、景気を悪化させてでも関税引き上げを強行する構えを示したのを機に、売り注文が膨らんでいる。

 規制緩和や大型減税を唱えるトランプ氏が大統領選に勝利した後、ダウ平均は上昇傾向が強まっていた。大統領選投開票日(24年11月5日)の4万2221ドルから、ピークの12月4日には4万5014ドルまで上がり、史上初めて4万5000ドルの大台を突破した。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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