備蓄米の初回入札 平均落札60キロあたり2万1217円

2025/03/14 17:19 

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 農林水産省は14日、政府備蓄米の放出に向けた初回入札結果を公表した。対象となった15万トンのうち、14・2万トンが落札され、平均落札価格は60キロ当たり2万1217円だった。早ければ月内にもスーパーの店頭に並ぶ。

 同省は計21万トンの備蓄米を放出する計画で、江藤拓農相は14日の記者会見で、今回落札されなかった分も含め、7万トンの追加入札を3月中に実施すると発表した。来週にも入札概要を明らかにする見込み。流通の改善がみられなければ、さらに追加で放出することも検討している。

 同省によると、出荷業者と卸売業者の2024年産米の相対取引価格(全銘柄平均)は、24年9月~25年1月の取引分で玄米60キロ当たり2万4055円だった。この価格には2000円程度とみられる集荷や流通に必要なコストが上乗せされている。

 2月24日~3月2日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は、前年同期比94・6%高の3952円で、上昇を続けている。

 同省は価格高騰が続く要因を「コメの先高感を見越した小規模の集荷業者や農家が在庫を抱え込んでいる」とみており、備蓄米の放出でコメの流通量を増やすことで、価格抑制につなげたい考え。【福富智、町野幸】

毎日新聞

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