コメ輸出量、2030年までに35万トン 現状の8倍 農水省が目標
農林水産省は14日、コメの輸出量を2030年までに約35万トンに拡大する目標を同省審議会に示した。24年実績の約4万6000トンに比べ、8倍近くになる。輸出拡大を通じ減少傾向にあるコメの生産量を増やすことで、国内で需給が逼迫(ひっぱく)した際に余剰分を国内向けに回せる体制を整える。
世界ではインディカ米といわれる長粒種が主流。日本で作られるジャポニカ米の需要は高くなかったが、最近では海外で日本食レストランやおにぎり店などが増えジャポニカ米人気が徐々に高まっている。
24年のコメ輸出量は前年より22%、20年と比べると2倍以上に伸びている。パックご飯の輸出も急増していることから、野心的な目標を掲げた。
コメの国内需要は23年7月~24年6月で計705万トン。毎年10万トン規模で減り続け、生産量も減少傾向にあった。しかし、昨年来のコメの高騰で稲作に対する不安が表面化。国内市場が不安定化する中、農水省には海外輸出を増やし、日本米の新たな市場をつくらなければ国内の水田は維持できないとの危機感がある。
江藤拓農相は14日の閣議後記者会見で、新たな輸出目標の達成について「率直に申し上げて、簡単ではない。日本のコメがおいしいとはいえ、価格競争力が加わらなければ実現は難しい」と述べ、農地の集約化や生産性の向上などを通じ生産コストを下げる努力が必要だと強調した。
コメの輸出目標は中長期の農業施策を示す「食料・農業・農村基本計画」の改正案に盛り込み、月内の閣議決定を目指す。コメを含む農林水産物・食品の30年時点の輸出額を5兆円に据え置いた。【福富智】
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