春闘賃上げ率5.46% 24年上回る高水準 連合1次集計結果

2025/03/14 22:10 

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 労働組合の全国中央組織「連合」は14日、2025年の春季労使交渉(春闘)について、基本給を底上げするベースアップと定期昇給を合わせた正社員の賃上げ率が平均5・46%(昨年比0・18ポイント増)だったとする1回目の集計結果を公表した。組合員数300人未満の中小労組でも賃上げ率は5・09%(同0・67ポイント増)を記録した。最終集計で1991年以来33年ぶりの5%台となった昨年を上回る高水準となった。

 14日午前10時時点の集計で、大手を中心とする760組合の要求に対する回答をまとめた。賃上げ額は平均月額で1万7828円(昨年比1359円増)だった。組合員数300人以上の大手労組と中小労組の差は0・38ポイントで、昨年よりも0・5ポイント縮まった。有期雇用やパートタイム労働者は、時給で6・5%の賃上げとなった。

 連合の芳野友子会長は14日の記者会見で「人への投資が不可欠という認識を労使双方が深め、有意義な交渉が行われた。来年以降の持続的な賃上げにつながる。賃上げが当たり前の社会を実現していくために、これからが本当の正念場だ」と述べた。

 別の全国中央組織である「全労連」も1回目の集計結果を公表。製造業や医療、福祉分野が中心で賃上げ率は2・7%と連合よりも低かった。賃上げ額は月額平均で7028円だった。【塩田彩】

毎日新聞

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