1回目の備蓄米流通価格を公表 農相「利益乗せていないのは明らか」

2025/04/18 17:35 

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 江藤拓農相は18日の閣議後記者会見で、政府備蓄米の1回目の放出分(約14万トン)について、最初の2週間(3月17~30日)分の流通状況を明らかにした。全体の約2・9%に当たる4071トンが政府から集荷業者に受け渡され、このうち2761トンが13の卸売業者に販売された。

 卸売業者への販売価格は、60キロ当たり税抜き2万2402円で、政府から集荷業者が買い受けた価格(税抜き2万1352円)より1050円高かった。

 江藤氏は「集荷業者の方々が運送経費のみ上乗せし、利益は乗せていないことが数字の上でも明らかになった」と指摘。比較的割安の備蓄米と、卸売業者が在庫として抱える同じ銘柄のコメを混ぜて販売することで店頭価格を下げることも可能だとし「(集荷業者は)商売気は抜きで、流通経費のみで出したことを世間の方々にも知っていただきたい」と話した。

 備蓄米の入札で政府は落札業者に対し、隔週での卸売業者らへの販売状況の報告を求めていた。【中津川甫】

毎日新聞

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