赤沢経済再生相、2回目の関税協議へ訪米 財務長官らと会談へ

2025/04/30 10:57 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米政権の関税引き上げを巡る米側との2回目の協議のため、赤沢亮正経済再生担当相は30日、米ワシントンに向けて羽田空港を出発した。現地時間5月1日に交渉相手のベッセント財務長官、通商代表部(USTR)のグリア代表と会談する予定。

 赤沢氏は出発前、記者団に対し「(日米が)ウィンウィンの関係を築き上げられる合意にするかを考え、一歩二歩でも前進したい」と述べた。

 赤沢氏は2回目の協議に向けて「交渉のスコープに何を入れて、何を重点的に話し合うのかをおおよそ決めたい」として、交渉範囲を決めたい意向を示している。トランプ大統領は日米交渉の「合意は近い」とも述べている。

 16日にあった米側との初協議では、突如トランプ氏が参加を表明。赤沢氏はトランプ氏とホワイトハウスで約50分の会談後、ベッセント氏、グリア氏との協議に臨んだ。

 米側はこれまで、非関税障壁と主張する自動車の安全基準の緩和や農産物の市場開放などを要求している。政府関係者によると、1回目の協議で赤沢氏は、米側が問題視する非関税障壁に優先順位をつけるよう要望したという。

 赤沢氏は自動車や鉄鋼・アルミニウムに対する25%の関税に加え、相互関税で発動済みの10%分や、90日間の発動停止となっている上乗せ分の見直しも引き続き要求する方針。日本政府内では米国産の液化天然ガス(LNG)やトウモロコシ・大豆など農産物の輸入拡大のほか、自動車の安全基準の緩和などが交渉材料として浮上している。【高田奈実】

毎日新聞

経済

経済一覧>

写真ニュース