備蓄米の随意契約、30日に再開 大手向けは61社21万トンで確定

2025/05/29 20:47 

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 農林水産省は29日、随意契約による政府備蓄米の売り渡しについて、61社からの21万9691トンの購入申し込みが確定したと発表した。大手小売業者向けで、最も多い数量を申請したのは、流通大手イオンの関連会社・イオン商品調達とコスモス薬品の各2万トン。最少は宮城商事の10トンだった。

 申込数量の内訳は、2022年産が19万9868トン、21年産が1万9823トン。より古いコメの21年産は全体の1割未満にとどまった。古さに懸念があり、申し込みが少なかったとみられる。

 また農水省は、27日に休止した随意契約による政府備蓄米の購入申請受け付けを30日に再開すると発表した。21年産の8万トンで、米穀店向けに2万トン、中小のスーパーなど小売業者向けに6万トンの枠を設ける。申込数量は1000トンを上限とした。

 売り渡し先は小規模事業者も想定されるため、事業者同士の共同購入も認める。米穀店は精米できる能力があることが条件で、中小の小売業者も年1000トン以上1万トン未満の取り扱い実績が必要となる。

 申し込みは平日午前10時~午後5時、メールなどで受け付ける。農水省は5キロ当たり税抜き1800円程度で店頭に並ぶことを目指す。【中津川甫】

毎日新聞

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