エコカー補助金見直し EV40万円増、FCV105万円減額へ

2025/12/18 18:15 

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 経済産業省は18日、電気自動車(EV)などエコカーの購入者に対する補助金を見直すと発表した。EV向けの上限が40万円増額される一方、燃料電池車(FCV)向けは105万円の減額となる。日米関税交渉で米側の要望を受けた措置で、補助額の格差を縮小する。

 ただ、政府・与党は2026年度税制改正大綱で、ガソリン車よりも重いEVを念頭に、道路への負荷がかかるとして、重量に応じて新たな税負担を課す方向で検討しており、政策の矛盾が表面化している。

 経産省が見直すのは、EVやFCVの購入支援として導入された「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」。対象は26年1月1日以降に登録される車両で、上限額が大幅に下がるFCVのみ4月1日以降が対象となる。

 見直しにより、EVは90万円だった補助上限額が130万円に、プラグインハイブリッド車(PHV)は同60万円から85万円に増額される一方、FCVは255万円から150万円への大幅減となる。軽EVは58万円で据え置かれる。

 補助金を巡っては、これまで日本メーカーが得意なFCVに対する補助が手厚く、EV大手テスラを抱える米国が問題視。米通商代表部(USTR)が非関税障壁として批判した経緯があり、日米関税交渉で見直しで合意していた。【渡辺暢】

毎日新聞

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