「できるだけ早い段階での利上げ望ましい」 日銀・増審議委員

2026/05/14 17:47 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日銀の増一行審議委員は14日、鹿児島市で講演し、中東情勢の緊迫化に伴う景気下振れについて「兆しがはっきりとした数字で表れないのであれば、できる限り早い段階での利上げが望ましい」との見解を示した。

 日銀が追加利上げを見送った4月の金融政策決定会合では、審議委員を含む政策委員9人のうち3人が反対した。増氏は政策金利を現行の0・75%に据え置くことに賛成しており、増氏は「(4月会合では)慌てて利上げしなければいけないほどの状況ではないと判断した」と説明した。

 ただ、イラン情勢緊迫化による原油価格高騰について「人手不足を主因としていた物流費の上昇に一層の勢いがつく」と懸念。燃料や化学製品の値上げが一時的にとどまらず、幅広いモノやサービスの物価上昇(インフレ)につながるリスクを指摘した。

 そのうえで、日本は欧米とは異なり金融緩和の状況にあるとして、景気を熱しも冷ましもしない中立金利の水準まで「さらなる利上げを進めていくことが金融正常化の完成には求められている」と述べた。

 4月会合では、2023年4月に植田和男総裁の体制になって以来初めて3人の委員が反対票を投じた。政策決定は多数決で行われるため、次回の6月会合に向けて政策委員の発言に注目が集まっている。【高田奈実】

毎日新聞

経済

経済一覧>