森山直太朗、亡き父への思い吐露&舞台あいさつで“弾き語り”サプライズ生歌唱

サプライズで生歌唱を披露した森山直太朗

【画像】サプライズ生歌唱も!熱い思いを語った森山直太朗&番場秀一監督
映画『素晴らしい世界は何処に』は、きのう28日より全国で2週間限定で公開された作品。2022年から約2年間で107本に及んだ森山の20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』の映像作品をもとに、新規映像と新たな楽曲をとりいれたドキュメンタリー映画となっている。
約2年の同ツアーの旅路と、その終着点となる「両国国技館」をつづったライブ映像に加え、ツアー最中に父の死と直面した森山にフォーカスをあて、死という避けようのない事実と、そこを起点に逆流するように流れる家族の再生が描かれた内容。監督を務めた番場秀一氏は、森山初のドキュメンタリー映画『人間の森をぬけて』(2019)に続き監督・撮影を手掛け、ライブ映像と舞台裏、森山の音楽と素顔を真摯な眼差しで描いた。
2024年10月、東京、大阪など4都市にて上映を行い、多くの反響があったことから全国公開の運びとなった。
この日は満員御礼で、全国19館に生中継。監督を務めた番場氏も登場した。森山は「今日は足元が悪い中、休日に足を運んでいただきありがとうございます。全国の皆さんにも重ねて本当にありがとうございます!」と来場に感謝した。
森山と番場監督のタッグは、2019年公開のコンサートフィルム『人間の森をぬけて』以来2度目。個性的な雰囲気の番場監督との初対面時の印象について森山は「可愛い人だなあ」と笑わせつつ「というのとは逆で、今こそ硬派でありお茶目なギャップを知っているけれど、初めて会った時は寡黙で独特な雰囲気で威圧感があった。正直、初対面は怖かったです」と赤裸々に述べた。
一方、番場監督は「本当の事を言っていいの?うーん、僕は彼をテレビで観たりしているから、うーん、この人は面白いものを持っているなと思った」とマイペースな間で語り始め、すかさず森山から「今日はそんなに時間がないんですよ!」と楽しそうにツッコまれていた。
本作は元々、Blu-rayなどのソフト化を念頭にしており、劇場版ドキュメンタリーとして製作する意図はなかったという。しかし森山が映像と音響をチェックしたところ、あまりのクオリティの高さに驚き、ドキュメンタリー作品として再編集して完成させたという経緯がある。
森山は「誤解を恐れずに言うならば、生以上の臨場感が立ち上がっていると思った。さすが番場監督と思ったし、再編集してもらったものを観た時に、ロードムービーとしても人生においても、『素晴らしい世界』ツアーやその先に複雑に絡み合う景色があって、生活や人生そのものを捉えていると感じた」と太鼓判を押していた。
番場監督は、森山が実父ジェームス滝の死に触れる台北ライブのMCを曲間に挟んだ理由について「長いツアーの中で森山さんがあそこまで直接的に父親の死に触れたのは初めてで、とても印象に残るものだったから」と説明。劇中では病床の父に語り掛ける母・森山良子の音声なども流れるが、森山は「番場監督が象徴的シーンとして台北でのMCを長尺で採用したことで、母親と父親が30数年ぶりに再会するシーンを呼び込んだと思う」としみじみ述べた。
両国国技館でのライブ映像は様々な種類の機材で撮影されており、独特のルックを生み出している。森山は「いわゆるライブ映像的に撮るのではなく、カメラマンそれぞれが撮りたいものを撮りたいように撮るスタイル。原初的なものに立ち返った映像にしたいと思った」と狙いを明かし、「全ての映像素材を見た番場監督が『使えるものが一個もない…』とガックリしていて、その背中を見た時に『絶対にいい作品になる!』と思った。『こういう映画を撮ろう!』というてらいや狙いを持って作っていたら、きっとこのような形にはならなかったはずです。元々映画を想定していなかったことが、この作品の最大の強み」と唯一無二のライブ映像表現に胸を張っていた。
そんな中、森山が本作の主題歌「新世界」の制作経緯について解説。「父が亡くなる2ヶ月くらい前に、ふと『父は逝ってしまうんだな』と思った。明後日だろうが二か月後だろうが10年後だろうが、その別れはいつか来るわけで、でもそのような心の準備は出来ないもの。もう触れることが出来ないのかと思うと、切ないというか寂しい気持ちになりました。父も幼少期に母を亡くしたりして寂しさを抱えながら生きてきた人生だったので、今父はどんな気持ちで生と向き合っているのか…と。そんな想いに駆られて作った曲です。僕が自分自身の想いを歌うというよりも、父を介して歌っているような曲です」。そしてギターの弾き語りでサプライズ生歌唱した。
「新世界」の主題歌起用の経緯について森山が「作ったことさえ忘れていて、携帯の中にあるボイスメモを監督に聴かせたら『これで行きます』と。そこから『新世界』という楽曲が本作にとってのシンボリックなものになった」と明かすと、番場監督は「今回の長いツアーの中には色々なことがありました。その長い時間があったからこそ、生まれた楽曲」と20thアニバーサリーツアーの過程が育んだ名曲だと実感を込めていた。
様々な秘話や裏話が飛び出したトークショーもあっと言う間に、終わりの時間に。最後に森山は「父親もちゃっかりとこの会場の客席に座っているのではないかと思いながら、今日の日を迎えました。単なる音楽だけの映画ではなくて、家族との繋がりも描かれる作品です。音楽も楽しみながら、その向こうにあるそれぞれの景色に想いを馳せていただけたら嬉しいです」とアピール。番場監督も「この作品について森山直太朗は“半径3メートルのジャーナリズム”と言いました。根底には日常や生活があって、ライブだけれど日々の営みがある。そんなことを皆さんに感じていただければ嬉しいです」と期待を込めていた。
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