阪神タイガース・横田慎太郎さんの闘病と家族の物語を映画化 主題歌は「栄光の架橋」に決定

2025/07/10 07:49 

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横田慎太郎さんの実話を映画化『栄光のバックホーム』11月28日公開決定 (C)2025「栄光のバックホーム」製作委員会

 2013年に阪神タイガースからドラフト2位指名を受け、翌14年に入団した横田慎太郎さん。21歳で脳腫瘍を発症し、19年9月26日の引退試合で見せた“奇跡のバックホーム”は、人々に驚きと感動を与えた。その“ラストプレー”を自ら綴った自著『奇跡のバックホーム』と、23年に28歳で生涯を閉じるまで、家族と共に闘い続けた軌跡を描いた映画『栄光のバックホーム』(幻冬舎フィルム第一回作品)が、11月28日に全国公開されることが決まった。

【画像】横田さんの写真を使用した原作書影

 主人公・横田慎太郎役を演じるのは、元高校球児でもある新人俳優の松谷鷹也。横田さんとは数年前から親交を深めており、互いにグローブや衣装を贈り合うなど特別な絆で結ばれていた。横田さんがホスピスに入ってからは大阪に泊まり込みで寄り添い、劇中では実際に譲り受けたグローブで“奇跡のバックホーム”を再現する。

 また、横田さんの母・まなみさんを演じるのは鈴木京香。息子を強く、優しく見守り続けた母の愛を繊細に表現し、野球に生きた息子と支え続けた母の姿を感動的に描き出す。

 映画の主題歌は、ゆずの「栄光の架橋」に決定。横田さんは現役時代、この曲を登場曲に使用。闘病中も「栄光の架橋」の歌詞に自分を重ね、何度も励まされてきた。特に「悔しくて眠れなかった夜があった 恐くて震えていた夜があった もう駄目だと全てが嫌になって逃げ出そうとした時も 想い出せばこうしてたくさんの支えの中で歩いてきた」という一節に深い共感を寄せていたという。

 母・まなみさんは「息子が闘病中、そしてグラウンドに戻ってからも目の影響で悩み苦しみました。そんな時、この曲が自分の人生と重なり、大きな励みとなって支えられ、あの奇跡のバックホームが生まれたと思っています。ホスピスでもこの曲を毎日流し、息子は穏やかな顔をしていました」とコメントを寄せている。

 主題歌決定にあたり、ゆずからは「28年の生涯を全うした横田慎太郎さんに、最大限の敬意を表して『栄光の架橋』を贈ります」とのメッセージも発表された。

 阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝を決めた2023年9月14日には、横田さんのドラフト同期である岩崎優投手が、自身の登場曲を「栄光の架橋」に変更。9回表の登板時、甲子園球場を埋めた約4万人のファンが大合唱し、横田さんを想う声が響き渡ったことを覚えている人も多いだろう。

 なお、本作の脚本を担当した中井由梨子によるノンフィクション『栄光のバックホーム 横田慎太郎、永遠の背番号24』は、幻冬舎文庫から発売中だ。
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