トランプ氏、ブラジルに50%の高関税 SNSで書簡を公開
トランプ米大統領は9日、貿易交渉が難航している8カ国に対し、8月1日以降に適用する新たな関税率を発表した。ブラジルには50%と現行の5倍の高関税を課す。ただ、米国はブラジルに対して貿易黒字を確保しており、通商問題とは別の理由で大幅な引き上げに踏み切るとみられる。
各国のトップに宛てた書簡を自らのソーシャルメディアに公開した。
ブラジルのルラ大統領に対する書簡では、今年2月にクーデターの疑いでブラジル検察に起訴されたボルソナロ前大統領に対する裁判について、「魔女狩りだ。即刻終了すべきだ」と批判。自身と親密な関係だったボルソナロ氏を擁護する姿勢を強調した。
ブラジル政府のソーシャルメディアへの規制強化も批判。「言論の自由への攻撃だ」として、高関税を課す理由の一つに挙げた。
また、他の国と同様に「関税と非関税障壁が、米国に対する持続不可能な貿易赤字を引き起こした」と批判した。だが、2024年の米国のブラジルに対する貿易収支では輸出が輸入を上回り、米国が貿易黒字を確保していた。4月に「相互関税」を発表した際も、ブラジルには上乗せ分を課さず、一律分の10%だけを課していた。
トランプ氏の書簡に対し、ルラ氏は「我々は主権国家だ。国家の独立性を危うくする干渉や脅しは受けない」とX(ツイッター)に投稿。米国の対ブラジル貿易黒字についても指摘し、トランプ氏の主張に反論した。また、米国の一方的な関税引き上げに報復措置をとる考えも示唆した。
一方、フィリピンやアルジェリアなど他の7カ国には20~30%の関税を課すとの書簡を送った。
トランプ政権は相互関税上乗せ分の停止期限を7月9日から8月1日に延長。同日までに関税交渉をまとめられない国には新たな関税率を適用する考えで、7日から新たな関税率を示した書簡を送り始めている。
明らかになった書簡は今回で計22カ国。関税交渉を進めている欧州連合(EU)やインドなどは、まだ関税率が明らかになっていない。【ワシントン大久保渉】
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