フジテレビが組織再編 アナウンス室の独立など 中居氏問題受け

2025/07/10 21:12 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 フジテレビの第三者委員会が認定した元タレント・中居正広氏による同局元アナウンサー女性への性暴力問題で、フジは10日、アナウンス室を編成局から独立させるなどの組織再編を行った。「ハラスメントに寛容」と批判された組織風土に直結していた編成局やバラエティー制作局はなくなり、再編された。

 10日の組織改編で、これまでバラエティー制作局などを束ねていた編成総局などをなくし、「コーポレート本部」「コンテンツ戦略本部」「スタジオ戦略本部」の3部門制に。編成の機能は「コンテンツ戦略本部」内の「コンテンツ投資戦略局」に移された。

 アナウンス室は局に格上げし、キャスティングを握る編成・制作部門と切り離し「コーポレート本部」の中に置かれた。局内にマネジメント部署を新設して体制強化を図った。

 制作部門は「スタジオ戦略本部」に集約し、ドラマや映画を担当する「第1スタジオ」、バラエティーや情報番組を担当する「第2スタジオ」「第3スタジオ」に再編された。

 第三者委が3月末に発表した報告書は、フジが女性の被害を把握した際、限られた編成局幹部らで対応方針を決めたことを問題視。フジの「ハラスメントに寛容な企業体質」を批判した。これを受け清水賢治社長は4月末、1980年代のフジの躍進を支えたスローガン「楽しくなければテレビじゃない」からの脱却を宣言。組織風土に直結していた編成局とバラエティー制作局を解体・再編する方針を発表していた。【諸隈美紗稀】

毎日新聞

社会

社会一覧>