韓国高捜庁、国防省と大統領警護庁に協力要請 尹氏の逮捕状執行巡り

2025/01/13 12:55 

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 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を内乱容疑で捜査している高官犯罪捜査庁(高捜庁)は13日、尹氏に対する逮捕状執行への協力を求める公文書を12日に国防省と大統領警護庁に発送したと発表した。

 高捜庁は3日に逮捕状の執行を試みたが、公邸前で警護庁要員と同庁の指揮統制下にある軍部隊員らに阻止されていた。

 高捜庁は国防省に送付した公文書で、逮捕状執行を妨害した場合、特殊公務執行妨害罪や職権乱用罪などに該当すると指摘。人的・物的被害が出た場合は民事責任を問われる可能性もあるとし、「国防省所属の隊員が不利益を被らないように事前に措置をとることを要請する」とした。

 また、警護庁に対しては要員が公務員資格を喪失したり、公務員年金の受領を制限される可能性もあると警告。逮捕状が執行されたとしても「職務放棄などの罪には問われない」と説明し、協力を求めた。

 高捜庁と合同捜査をしている警察は朴鍾俊(パク・ジョンジュン)前警護庁長を特殊公務執行妨害の疑いで捜査している。朴氏は出頭要請に応じたが、キム・ソンフン同庁次長は応じていない。聯合ニュースによると、13日に出頭を求めていた同庁の警護本部長も応じなかった。

 聯合ニュースはまた、警察がキム氏に対する逮捕状を申請したとみられると報じた。キム氏は逮捕状執行を阻止しようとしている警護庁幹部の中でも「強硬派」とされており、警察はキム氏を拘束した上で尹氏の逮捕に踏み切りたい考えとみられる。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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