欧州や中東がシリア支援を協議 EUは27日に制裁緩和を検討

2025/01/13 06:38 

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 アサド政権が崩壊したシリアの支援について協議する国際会議が12日、サウジアラビアの首都リヤドで開かれ、中東や欧州の外相らが出席した。ロイター通信によると、欧州連合(EU)のカラス外務・安全保障政策上級代表(外相)は「(シリアの暫定政権が)正しい方向に向かうなら、次のステップに進む用意がある」と語り、27日にブリュッセルで外相会議を開いてシリアに対する経済制裁の緩和について協議する方針を明らかにした。

 報道によると、会議には暫定政権に近いカタールやトルコなどの周辺国のほか、英国やフランス、ドイツの外相らも参加した。ベーアボック独外相はアサド政権の協力者に対する制裁は維持すべきだとしつつ、食料などの緊急支援に5000万ユーロ(約80億円)を拠出する考えを示した。

 シリアは欧米などからアサド政権時代に経済制裁を科されたが、旧反体制派が主導する暫定政権は制裁解除の必要性を訴えている。米国は6日、人道支援を円滑に進めるため、6カ月の期限付きで制裁の一部を緩和し、水やエネルギーなどの取引を認めた。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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