トランプ氏がガザ停戦の成果誇示 バイデン政権に皮肉も 支持者集会

2025/01/20 11:40 

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 トランプ次期米大統領は19日、首都ワシントンで支持者集会を開いた。トランプ氏はイスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザ地区での停戦で合意したことについて「今週我々は中東の永続的な平和に向けた第一歩として、壮大な停戦合意を成し遂げた」と成果を誇示した。停戦発効後にイスラエル人の人質3人が解放されたことにも触れ、「解放されたことを喜んで報告する」と述べた。

 停戦の合意はトランプ次期政権とバイデン現政権の「異例の協力」により実現したと報じられている。だが集会でトランプ氏はバイデン政権を念頭に「我々は大統領になることなく、彼らが4年間で達成した以上のことを成し遂げた」と皮肉った。さらに合意に貢献した自らの長年の友人で次期政権の中東担当特使ウィットコフ氏を「素晴らしい交渉人だ」と称賛した。

 集会ではウィットコフ氏本人も登壇。冒頭で携帯電話を掲げながら、「解放された人質3人の写真をちょうど受け取った」と語ると、観衆から大きな歓声と拍手が湧いた。さらにトランプ氏の関与がなければ合意は実現しなかったと強調した。

 また次期政権の大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のウォルツ氏は19日の米CBSの番組で「ハマスがガザ地区を統治することは完全に受け入れられない」と指摘。仮にハマスが合意を破った場合は、「イスラエルがすべきことを実行するのを支援する」と語った。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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