トランプ氏、バンス氏後継論は「時期尚早」 忠誠心競わせ求心力維持

2025/02/11 07:56 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領(78)は9日のFOXニュースとのインタビューで、バンス副大統領(40)を「後継者とみなしているのか」との質問に「ノー」と答えた。バンス氏の仕事ぶりを評価しつつも「時期尚早だ」と指摘。後継者を狙う閣僚らに忠誠ぶりを競わせ、自身の求心力を維持していく考えだとみられる。

 合衆国憲法の規定で大統領は原則2期8年までとされており、既に2期目に入ったトランプ氏は2028年の次期大統領選には出馬できない。

 FOXのインタビューで「バンス氏を後継候補とみなしているのか」と尋ねられると、「ノーだ。ただ、彼は非常に能力がある」と述べるにとどめ、共和党には「多くの有能な人々がいる」と指摘した。

 バンス氏が26年中間選挙までにトランプ氏の「支持表明」を求めるのではないかとの質問には直接答えず、「多くの人が(政権発足後の)3週間について、歴代政権の中でも最もすばらしい出足だと言っている。多くのことを迅速に実行してきた」と自身の成果をアピールした。

 バンス氏は24年大統領選で副大統領候補に指名されたことで、後継者争いで一歩抜け出したと目されている。過去には批判したトランプ氏に従って、「MAGA(=米国を再び偉大に)」路線の継承者を演じている。

 ただ、政権内にはルビオ国務長官(53)というライバルが存在し、南部フロリダ州のデサンティス知事(46)もトランプ氏の支持者から一定の人気を保つ。トランプ氏と距離を置くヘイリー元国連大使(53)らも28年大統領選をうかがっている。【ワシントン秋山信一】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース