自動車関税は「25%程度」 4月発表か トランプ大統領が明言

2025/02/19 08:11 

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 トランプ米大統領は18日、4月2日ごろに発表を予定している自動車関税の税率について「25%程度になる」と述べた。対象国や発動日などは明らかにしていない。米国の現在の輸入車への関税率は原則2・5%。高関税で輸入車を米市場から締め出し、米国への工場移転を促す狙いとみられる。実際に課せられれば日系を含む米国外の各社に戦略見直しが迫られそうだ。

 南部フロリダ州で記者団の質問に答えたトランプ氏は、「恐らく4月2日に発表するが、25%程度になる」と明言した。「彼らが米国にやってきて、ここに工場を持つ場合には関税はかからない。少しでもチャンスを与えたい」とも説明。各国の自動車メーカーが、関税回避のために米国へ製造拠点を移す猶予期間を与える可能性を示唆した。

 米国は国内で人気の高いピックアップトラック(関税率25%)を除き、輸入車に対し2・5%の関税を課している。実際に関税率を10倍に引き上げれば米国での販売コストが急騰し、各国からの輸出は困難になる可能性が高い。

 さらにトランプ氏は、自動車だけでなく半導体や医薬品などにも25%の関税を課す考えも示し、「世界中の大企業が米国に戻ることを望んでいる」と期待感を示した。

 トランプ氏は14日、記者団に自動車関税を4月2日ごろに発表する考えを表明していた。日本は2024年、米国に対して自動車輸出全体の3割に当たる約136万台を輸出しており、新関税の対象となれば各社の経営に大打撃となる。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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