古代エジプトの王墓見つかる ツタンカーメン王以来、約100年ぶり

2025/02/19 18:42 

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 エジプト観光・考古省は18日、エジプト南部ルクソールで古代エジプト第18王朝(紀元前1550~同1295年ごろ)のファラオ(王)、トトメス2世の王墓を発掘したと発表した。古代エジプトの王家の墓が見つかったのは、1922年に英考古学者ハワード・カーターが「黄金のマスク」で知られるツタンカーメン王の墓を発掘して以来、約100年ぶりという。同省は「ここ数年で最も重要な発見の一つ」だとしている。

 エジプトと英国の合同調査隊が発掘した。発表によると、墓があったのはルクソールのナイル川西岸にある「王家の谷」から西へ約2・4キロの地点。2022年に入り口を見つけ、発掘を進めていた。当初は墓の形状から、いずれかの王妃のものだとみられていたが、中にあった遺物などからトトメス2世のものだと判明したという。

 墓は埋葬後すぐにナイル川の氾濫で浸水したことから保存状態が悪く、遺物の多くは別の場所に移されたとみられている。トトメス2世のミイラは19世紀に別の場所から発見されており、首都カイロの国立文明博物館に展示されている。

 トトメス2世は後にファラオとして即位するハトシェプスト女王の夫にあたる。ハトシェプスト女王はルクソールにある葬祭殿などの建築物を残したことで知られている。トトメス2世の治世から百数十年後にツタンカーメン王が即位した。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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