米国防総省でもリストラの波 文民5~8%削減、試用5400人から

2025/02/22 11:53 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国防総省は21日、文民職員のうち5~8%にあたる職員を最終的に解雇する方針を示した。まず、試用期間中の職員のうち5400人が解雇され、その後は「必要性を分析」するなどして人員削減を進める方針という。

 同省には約95万人の文民職員がいるという。単純に計算すれば、最終的には4万7500~7万6000人が解雇されることになる。

 人事や即応を担当する高官は声明で、文民職員の5~8%を解雇し「効率性を高めるとともに、国防総省を大統領の優先事項や軍の即応性回復に改めて集中させる」と説明。その一環として、試用期間中の約5400人の職員を来週解雇し、採用を一時凍結する。

 さらに、「任務に不可欠な貢献をしていない人員を維持することは、公共の利益に反する」とし、削減の余地などを徹底的に検証するという。

 ヘグセス国防長官は20日に発表したビデオメッセージで、実業家のイーロン・マスク氏が主導して連邦政府機関のリストラや支出削減を進めている「政府効率化省(DOGE=ドージ)」に全面的に協力する姿勢を強調した。

 ビデオの中では、試用期間中の職員について、全員を解雇するわけではなく「成績の悪い者から(削減を)始める」と表明。人員削減を検討する際には「熟慮に熟慮を重ねるつもりだ」とした。また、採用を凍結し、時間をかけてより良い雇用のあり方を見つけ出す考えを示した。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース