ヒズボラ前指導者の葬儀、国内外から数万人参列へ 存在感誇示か

2025/02/23 07:20 

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 イスラエル軍の空爆で昨年9月に死亡したレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの前指導者、ナスララ師の葬儀が23日、首都ベイルートで開かれる。国内外からヒズボラの支持者ら少なくとも数万人が参列する見込み。ヒズボラはイスラエル軍の攻撃などで弱体化したが、大規模な葬儀を執り行うことで、中東での存在感を改めてアピールする狙いがあるとみられる。

 AP通信などによると、葬儀にはヒズボラを支援するイランのアラグチ外相やガリバフ国会議長、イラクのシーア派民兵組織の幹部らも出席する見通し。

 ナスララ師は1992年、前任のムサウィ師がイスラエル軍に暗殺されたのを受け、ヒズボラの指導者に就任。30年以上にわたってイスラエルとの闘争を指揮し、支持者の間でカリスマ的な人気を誇っていた。

 2023年10月にパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が始まってからは、ハマスに連帯する形でイスラエルへの砲撃を始めたが、昨年9月27日にベイルート南部の拠点でイスラエル軍の大規模な空爆を受けて死亡した。

 ヒズボラとイスラエル軍との戦闘は昨年11月に停戦が発効。イスラエル軍は戦場となったレバノン南部の大部分から撤退したが、5カ所の拠点に駐留を続けており、レバノン政府やヒズボラは反発を強めている。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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