韓国与党、前雇用労働相の公認取り消し撤回 党員調査の結果受け

2025/05/11 01:16 

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 韓国の保守系与党「国民の力」は10日、大統領選(6月3日投開票)の候補について、金文洙(キム・ムンス)前雇用労働相(73)の公認取り消しを撤回し、改めて公認候補とする方針を発表した。11日に候補者の登録(届け出)を行うという。

 国民の力は10日、金氏から、この日に入党した韓悳洙(ハン・ドクス)前首相(75)へと候補を差し替えるといったん決定した。その後、党員を対象に、候補差し替えの賛否を問う調査を実施した。

 調査で過半数が賛成すれば韓氏を党公認候補に正式決定し、そうでない場合は元通りに金氏を公認候補とする方針を示していた。結果、差し替え賛成は過半数に届かなかったとみられる。国民の力幹部は10日、「金氏の大統領選候補の資格が直ちに回復する」と述べた。

 一方、世論調査でリードする進歩系野党「共に民主党」の公認候補、李在明(イ・ジェミョン)氏(61)は10日、立候補を届け出た。韓、金の両氏がそろって立候補すれば保守系の票が割れ、李氏がさらに有利な展開となる可能性が高いため、国民の力は一本化を急いでいた。

 無所属だった韓氏は10日、国民の力に入党したばかりだった。韓氏は、金氏を公認候補とする決定について、「国民と党員の意思を謙虚に受け入れる。金候補と党が大統領選で勝つことを心から願う」とのコメントを発表した。【ソウル福岡静哉、日下部元美】

毎日新聞

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