トランプ氏、対中関税は「80%が適切のようだ」 協議前に投稿

2025/05/09 21:15 

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 トランプ米大統領は9日、中国に対する関税について、自らの交流サイト(SNS)に「80%の関税が適切なようだ。ベッセント(財務長官)次第だが」と投稿した。実現すれば、現在発動中の145%から大幅な引き下げとなる。

 米中は互いに100%超の関税を課し合う異常事態に陥っており、10、11日にベッセント氏と、中国で経済問題を統括する何立峰副首相がスイスで協議する予定。トランプ氏の示す80%が目安になる可能性がある。

 トランプ氏は「中国は米国に市場を開放すべきだ。閉じた市場はもはや通用しない」とも投稿。米国が巨額の貿易赤字を抱える中国に対し、米産品の輸入拡大を迫る考えを改めて示した。

 米中貿易を巡っては、トランプ政権が中国に対し「相互関税」など計145%の追加関税を発動したのに対し、中国は125%の報復関税を発動し、世界1、2位の経済大国同士が事実上の「禁輸」状態に陥っている。事態が長引けば、米消費者が安価な中国製の日用品を入手できなくなるなどトランプ政権にとっても痛手となる恐れがあり、トランプ氏は関税引き下げを示唆していた。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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