新潟の地下街「西堀ローサ」 運営、市に9億円の債権放棄求める

2025/05/09 19:27 

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 3月に営業を終了した新潟市古町地区の地下商店街「西堀ローサ」を運営する新潟地下開発は9日、新潟市の中原八一市長を訪問し、会社清算の方針などを説明した。

 面会は非公開。終了後、新潟地下開発の佐藤健之代表取締役らが取材に応じた。佐藤氏らによると、新潟地下開発は2006年に市から借り入れた9億円について、返済が困難だとして債権放棄を求め、店舗施設などの資産を市に寄贈する意向を説明。中原市長からは、市議会での審議を経て、最終的な結論を決めたいとの返答があったという。

 新潟地下開発は7月にも臨時株主総会を開き、会社解散を決議。清算人を選定して、財産の整理などを進める。佐藤氏は「清算に向けて粛々と作業を進める。残った資産をどう活用するかは、我々の手から離れることになる。有効的に活用いただければ、ありがたい」と述べた。

 西堀ローサは1976年に開業。県内初の地下街としてにぎわったが、周辺百貨店の撤退などもあり、売り上げが減少。経営が悪化したため、運営会社は解散する方針を決めた。すべてのテナントが3月末に退店し、営業を終了した。

 市は、2025年度中に西堀ローサを市有化する方針を示しており、民間事業者などからアイデアを募るなど活用策を検討している。【神崎修一】

毎日新聞

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