「民主党」略称は国民民主と「あうんの呼吸で」届け出 立憲・野田氏

2025/05/09 18:53 

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 立憲民主党の野田佳彦代表は9日の記者会見で、参院選比例代表の党名の略称を国民民主党と同じ「民主党」で届け出たことについて、両党が事前に合意した上で提出していたことを明らかにした。「タイミングを含めてあうんの呼吸でやった」と述べた。両党はそれぞれ別の略称で届け出ることも検討してきたが、野田氏は「(両党以外から)民主党を名乗る動きが出てくる可能性が否定できなかった」と説明した。

 総務省は夏の参院選比例代表に向けた略称の届け出を4月29日から5月5日までの期間で受け付けていた。野田氏によると、両党は5月5日に提出した。

 国政選挙での略称は選挙ごとに、各党や政治団体が届け出る。ただ総務省によると、①所属国会議員5人以上②直近の衆院選か参院選で、比例代表か選挙区で2%以上を得票――の公職選挙法の要件を満たす政党の略称は保護されるため、政党要件を満たさない政治団体が、政党と同じ略称を使うことは認められない。

 夏の参院選でも、立憲や国民民主が「民主党」の略称を届け出ていれば、他の政治団体が同じ略称を使うことは認められない。しかし、両党がいずれも別の略称を届け出た場合は、両党以外の政治団体が「民主党」の略称を使う可能性があった。

 野田氏は「『民主党』を名乗る動き」について、具体的には示さなかったが、立憲幹部は「無関係の団体に『民主党』票を総取りされる恐れがあり、回避する必要があった」と話した。【池田直】

毎日新聞

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