プーチン氏、前線派遣の北朝鮮将校を抱擁 対独戦勝軍事パレードで

2025/05/09 23:50 

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 モスクワで9日に開かれた対ドイツ戦勝80年を祝う軍事パレードで、参加した北朝鮮軍の将校にロシアのプーチン大統領が声をかけ、抱擁する場面があった。北朝鮮軍部隊はウクライナが越境攻撃した露西部クルスク州での戦闘でロシア側に加勢し、ウクライナが占領した地域の奪還に貢献した。

 プーチン氏はこの日、軍事パレードが終わった後に赤の広場に残っていた外国の将校らの元にベロウソフ国防相とともに歩み寄り、笑顔を交えながら一人一人握手をした。その中には数人の北朝鮮軍の幹部らも含まれていた。

 聯合ニュースによると、プーチン氏はまず北朝鮮軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長のところへ向かい「あなたの兵士たちに素晴らしいことがあるよう願う」と声をかけたという。キム副総参謀長は、パレードにも同席したリ・チャンホ副参謀長兼偵察総局長らとともに北朝鮮軍のロシア派兵初期から前線に派遣されていたと報じられている。プーチン氏はリ副参謀長と見られる軍人にも声をかけた。

 北朝鮮軍部隊を巡っては、露朝の「包括的戦略パートナーシップ条約」に基づいてロシアに派兵。プーチン氏はクルスク州の完全奪還後、「北朝鮮の兵士たちの英雄的行為や自己犠牲の精神に敬意を表する」と謝意を示していた。【モスクワ山衛守剛】

毎日新聞

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