米当局、移民収容施設に反対の民主党市長を一時拘束 不法侵入の容疑

2025/05/10 11:56 

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 米連邦検察当局は9日、東部ニュージャージー州ニューアーク市のバラカ市長を市内の移民収容施設に不法侵入した容疑で一時拘束した。11月の同州知事選に向けた民主党予備選への出馬を表明しているバラカ氏は、トランプ政権による不法移民対策を批判していた。

 CNNなどによると、バラカ氏は民主党の連邦下院議員らと共に施設に立ち入ろうとしたところ阻まれて口論になり、拘束されたという。国土安全保障省は声明で、バラカ氏らの集団が「アポなしで訪問し、施設に乱入しようとした」などと主張したが、バラカ氏側は市当局による検査が目的で「監督権限の行使だ」などと反論している。

 バラカ氏は数時間後に釈放され、「私は何も悪いことはしていない。起きるべきではないことが起きた」と当局の対応を批判した。

 1000人の収容能力を持つ同施設はトランプ政権の不法移民対策強化の一環で、今月1日に移民・税関捜査局に委託された民間企業の運営で開設。バラカ氏は施設が適切な市の認可を得ていないなどと訴え、建物内への立ち入りを求めていた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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