ハーバード大留学生「受け入れ禁止」措置を一時差し止め 米裁判所

2025/05/24 01:38 

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 トランプ米政権がハーバード大学の外国人留学生受け入れ資格を停止した問題で、東部マサチューセッツ州の連邦裁判所は23日、この措置の一時的な差し止めを命じた。米メディアが報じた。ハーバード大は政権の決定を「違法で不当」だと非難し、同日に提訴していた。

 トランプ政権は22日にハーバード大の留学生を受け入れる資格の取り消しを決め、在学中の留学生も転出しない場合は滞在資格を失うと通知した。外国籍の研究者らも対象となった。学生の約3割を占める留学生の学費は、ハーバード大にとって重要な収入源の柱の一つとなっている。

 大学側は訴状で、政権の決定は憲法と行政手続きを定めた連邦法に違反すると主張し、「ハーバード大と7000人以上のビザ(査証)保有者に壊滅的な影響を与える」と指摘。「ハーバード大の統治、カリキュラム、教職員と学生の『イデオロギー』を政府が支配する試み」に大学が抵抗したことに対する「明確な報復」だと訴えた。ガーバー学長は「学生を守るために全力を尽くす」とした。

 トランプ大統領は23日、ホワイトハウスで記者団に「ハーバード大には何十億ドルも(政府の補助金が)支払われてきた。本当にばかげている。ハーバード大はやり方を変えなければならない」と語った。他の大学にも同様の措置を取る可能性については、「多くのことを検討している」と述べるにとどめた。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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